NPO法人あえりあで、つながり合える

NPO法人

医療福祉の有資格者と、そのサポートが必要な人が、つながり合い、助け合い、オフライン・オンライン共に地域での輪が広がっていくようなプラットフォームを作りたい。そのために、NPO法人を立ち上げ、クラウドファンディングにチャレンジし、プラットフォームの開発をすべく、準備中です。

発端となった出来事

医療的ケア児 Aちゃんとの出逢い

友人の娘ちゃん(Aちゃん)は、気道が物理的に狭くなっていて十分な空気を通すことができない状態であったため、気管切開(喉元を切開して、気管に直接チューブを入れることで、空気の通り道を作る)をしていました。
私が出逢った頃のAちゃんは、幼稚園の年長さん。日常の24時間介護に加えて、熱を出したりするとママは徹夜で看病して疲弊してしまうため泊まりに行ったり、徹夜明けのママをみかねてパパからSOSがある時にお家に行ってママに少し寝てもらったりと、ママパパの周りの看護師で組まれた看護師ボランティアチームに参加しました。
通常の幼稚園に通うためには、吸引を実施することのできる親もしくは看護師の付き添いが必要であったので、幼稚園の付き添いのお手伝いもしていました。

看護師約20名でサポート体勢をとった

Aちゃんが小学校に上がる直前に、パパが脳出血で倒れ、一家の危機が訪れました。
周りの看護師にも声をかけ、看護師約20名でボランティアナースチームを作り、アナログな方法で約4年間サポートを実施。
何度も北海道外の病院に通って治療を行い、Aちゃんは気管切開孔を閉鎖することができて、今では一人で学校に通えるようになったため、サポートは終了。
パパは現在も入院中で、外泊するときにお手伝いにいくようなスポットでのサポートは継続していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により外泊ができなくなってしましました。

サポートが終了してから、モヤモヤ

医療現場で働いていると、このようなサポートが必要な人がたくさんいるということを知っていますが、実際に利用できるサービスがありません。自費サービスを展開している訪問看護ステーションもありますが、時間単価が高く、日常的に利用できるような価格帯ではないのです。
一方で、隙間時間を使ってサポートをしたいという看護師が身近なところにも多く存在しているということを知り、両者をつなぎ合わせることをしたいと思うようになりました。

実現できる方法を考え始めた

仕組みを作ろう!

ボランティアナースチームの体験を、子供や親の介護をしている人や、医療職者に話すと、「理想型だよね」「そういう支援がしたい」「在宅分野で働いていると、そのサポートの需要はものすごく多い」「(利用者層が)自分にもそんなサポートがほしい」という声が多く、多くの方が関わることができる仕組みを作ろうと具体的に考え始めました。
企画書の「き」の字も知らない看護師が、YouTubeで企画書や事業計画の立て方を見ながら試行錯誤し、経営者の友人にアドバイスをもらいながら、企画書を作成。
医療福祉の資格をもっている人と、そのサポートを希望する人が、直接手を取り合えるプラットフォームをつくりたい!

アクセラレータープログラムやスタートアップスタジオに参加

大手企業のアクセラレータープログラムへの応募や、スタートアッププログラムでは代表面談で上場を目指すのであれば全面的にサポートしたいと言ってくださったところもありました。
しかし、営利目的の法人格ではビジョンやミッションとずれが生じ、私自身がブレるのではと感じたため、非営利法人の方がマッチするのではと考えるようになります。

「自分でNPO法人作ったらいいよ!」

私が看護師として勤めている重症児デイサービスは、重度な障がいをもった子供のママさん達が、安心して我が子を預けられるデイサービスを作りたいと立ち上げたNPO法人内の事業所なのです。
法人の代表も、重症児2人のママであり、自ら道を切り拓いてきた方でした。
企画書を提出し、プレゼンテーションさせてもらったところ、「他人の法人では、後々思い描いていたことができなくなる時がくるかもしれないから、自分でNPO法人を作ったらいいよ!」と明るく思いっきり背中を押してもらいました。
2021年1月から、NPO法人を設立するべく、準備を開始!

Clubhouseでお話ししたことを記事化してもらいました!!
こちらを読んでみてもらえたら、嬉しいな♪

医療福祉の有資格者と、そのサポートが必要な人が、つながり合う

「たすけてほしい」を言える場所

障がいをもった子供の親、障がいと共に生きている方、親の介護をすることになった方、子育て中の方などが、医療福祉の知識や技術のある人に相談に乗ってほしい、手伝ってほしい、こんなことしたい、ということを、どこで、誰に、伝えたらいいのかがわからなくて、一人で抱え込んでしまう方も多いように思います。
「手伝ってほしいと思っても、手伝ってくれる相手をどう探していいのかわからない」という声もよく聞きますし、ご自身で介助者を探して個人間契約を結んで生活している方も「来てくれる人を探すのが本当に大変」と話していました。
気負わずに「たすけてほしい」を言える場をつくりたいんです。

お互いがgiver

「〜してあげる」「〜してもらう」という関係になってしまっているように見えることが多々あります。特に、サポートを必要としている人は、「〜してもらって申し訳ない」「こんなことまでお願いしていいのか」というような声もよく耳にします。

私自身は、
学生時代に居宅ヘルパーを3年間経験
事の発端となったボランティアナースチーム
パーソナルアシスタンス(PA)制度の介助者など、
お勤めでの看護師以外の場で、たくさんの学びと経験値を身に付けさせてもらいました。
この経験値は、病院での看護師にも、訪問看護での看護師にも、個人的なサポートにも、応用することができた場面が多々あり、また、一般的に看護師のキャリアとして思い浮かばれるような枠の外にあるため、看護師という資格に個別性を持たせてもらえた経験になっていると感じています。

ケアをする、ケアをしてもらう、というその場面だけを切り取ると、giverとtakerのように思えてしまう場合があるのかもしれませんが、お互いにgiverになっていると私は思っています。
そして、医療職・福祉職として働いている人が、疾患や障がいと共に在宅で生きるということを身近に感じ、日常生活を垣間見ることで、病院や施設や訪問看護での仕事にも還元され、家での暮らしを踏まえた入院生活や退院支援に繋がってもらえたらいいなと考えています。

組織人ではなく、個人が集まる組織の時代

高齢化や在宅医療への流れ、今後の医療福祉の現場へのAIの導入によって、医療福祉の有資格者に求められるものは変化し、どこに所属しているかよりも個々の経験値やパフォーマンス力が問われることが予測されますが、従来の働き方だけでは身に付けにくいように思います。
看護師を例にすると、バイタル測定、異常の早期発見、記録など現在の業務でかなりの容量をとっている部分は、テクノロジーで代用できるようになっていくことが想像できます。
これまで以上に、人間だからこそのコミュニケーション、アイディア、応用力などが問われるようになり、それは個人としてどのような経験をしてきたかが大いに影響すると思っています。
また、個人で資格を活かして誰かのお役に立てた時に、「この仕事が好きだな」「やってきてよかったな」「もっとこんなこと勉強したいな」とモチベーションにも繋がると考えます。
医療福祉職として働きながらも、個人として患者層や利用者層との関わりを持つことは、貴重な付加価値になっていきます。
そしてそれが患者や利用者に還元されていくことになり、プラスの循環を生み出していきたいのです。

働きたい気持ちはあるけれど、難しい状況にある人の活躍の場

資格は持っているけれど働いていない人も多く、特に、女性が多い職種では、出産や育児による潜在有資格者が多く存在しています。職場復帰への不安も聞かれます。
「子供も一緒に連れてきてもいいよ」という方からの依頼やオンラインでの相談・指導は、育児中で働くことが難しい方でも数時間だけお仕事をすることができますよね。
資格を活かして専門分野とその人なりに関わり続けることで、職場復帰やその後の資格の活用のための場にもしてもらいたいです。

非常時のために日常から地域社会とのつながりを。

近年、被害が大きい災害が多くなってきていることを、皆さん心配されていると思います。
災害が起きた時に、「あの家には障害者がいたはず」「あの人は一人で避難できないかもしれない」「手助けしに行こうか」と思ってもらえる人が多いほうが、災害時の困難を軽減できる機会が増えます。大きな災害時には、命にも関わります。
2018年の北海道での大停電時にも、近しいの経験から、改めてそう実感しました。
日常生活の中で、個人的な関わりを持つ人数が増えて地域の人との繋がりが広がり、万が一災害が起きた時にも「誰か助けて」と言える場所があるということが、とても重要であり、そんな場にしたいと考えています。

札幌の障がい児の分野からサービスをスタートし、障害者、疾患をお持ちの方、妊婦、子育て中、高齢者etc…と、対象者も地域も拡大していきます。
これからのお知らせを楽しみに待っていてください♪

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現役看護師あゆみのブログ

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