私の看護師としての価値観を変えてくれた家族とのお付き合いは、第2段階に突入しました。
Aちゃんの気管切開孔は閉じることができて、経過は順調♪
年に数回パパが外泊する時に、お手伝いしに行っています。
Aちゃんと一緒にパパの洗髪
パパが帰ってくると、リビングの横の和室に簡易ベッドを置いて、家族と一緒に過ごします。
家だからできることを、Aちゃんと一緒にできたらいいなぁと考えながら、お家に向かいました。
病院で働いていると、保清ケアには限度があることを知っています。
洗髪ならAちゃんも一緒にできそうなので、Aちゃんに提案してみました。
「うん、やるー!」
家にあるもので準備
ICU勤務の時に、頭部の安静や、頚部のカテーテル類留置などによって、ケリーパットを使用できない患者の洗髪に、大きなビニール袋を使用して洗髪をしていました。
訪問看護の時は、平オムツを敷いて吸水させながら洗髪していました。
Aちゃんのお家には、平オムツはないけれど、大きなゴミ袋がありました。
お風呂場に柄のついているオケを発見!
バケツもある!
和室だったので、水が飛びそうなところには、ビニール袋を敷きました。
Aちゃんと一緒に洗髪を実践
ベッドは、病院のマットのようにウレタンやエアマットではないため、傾斜をつけてバケツの方に水を流すのが容易ではなかったので、首元の方に水が流れないように支えてもらっていました。
パパも気持ちよさそう。
ママは、「こんなこともできちゃうんだ!」と、びっくりしつつ、後から動画を見ながら感動していました。
「できない」と思っていることも、工夫すれば「できる」
私達看護師は、なんとか工夫したらできることがたくさんあることを知っています。
しかし、医療福祉に関わりのない職種の人からすると、「できない」と思い込んでいることがたくさんあります。
病院で勤務していても、家族は「できない」と思い込んで、希望するケアを尋ねても「ないです」と答えることが多いという印象があります。
しかし、いろんな会話をしている中から、「◯◯するのが好きだった」「よく◯◯していた」という情報をキャッチして、こんなことならできますよと提案すると、「ぜひやりたい」となることが多々あります。
希望するケアが「ない」のではなくて、どんなことならできるのか検討もつかないんです。
今回のパパの洗髪は、「パパはキレイ好き」ということを知っていたので、普段使っていたシャンプーで洗髪できたら、パパもママもAちゃんも嬉しいかなと思って実践に至りました。
看護師のアイディアと関わり方次第で、実現できるケアが大きく変わってくるんだなということを、改めて実感した経験でした。
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