新人看護師、泣く、そして過呼吸。からの衝撃。

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この話をすると、
「え、全然想像つかない。」
「肝座ってそうなのに、そんなこともあったんだね。」
と言われます。

こんなこともあったんですよ、私も(笑)

新卒でICU配属。5月のこと。

こんな時期

4月は、病院内の研修や部署内研修が多く、患者さんのケアに入るとしても、見学か先輩と一緒にケアをさせてもらう程度だったのが、
5月に入って、主体的に受け持ちましょうという時期になり、
先輩方のすごさを見に染みて感じつつ自分のできなさに直面し、
また、今年の目標を提出しなければらなくて、考えている時
でした。

個室内で、医師に怒鳴られた

変わり者で有名な医者だったのですが、新人だった私はそんなこともわかるはずもなく。
静脈からの採血が困難な患者だったので、医師が動脈から採血することになりました。
採血の介助(受け取ってスピッツに血液を入れる)はついたことがあったので、先輩は個室内には不在で、医師と私の2人でした。
医師は「血ガスの分もあるから」と言って私に手渡したそうです。
しかし、私は何を言ったのかわからず、全ての血液を採血用のスピッツに入れてしまいました。

それに気付いた医師が、
「血ガスの分もあるっていっただろー!」
「お前は言われたこともできないのか」
「小学生でもできる!お前は小学生以下だ!」
などなど、個室で怒鳴られました。

先輩方は、個室の窓の外からチラッと見ながら助けに来てくれない。
途切れることなく怒鳴られ続けると、泣いてしまい、それでも怒鳴られ続け、我慢しながらも、ひっくひっくしてきます。
フォローだった先輩が来て、泣いて状況説明できず、「そのまま昼休憩行っていいよ」と個室から出してくれました。

トイレで過呼吸

こんな状態では他の人もいる休憩室には行けないと思い、トイレに行くと、掃除のおばちゃんが優しい言葉をかけてくれてくれて、さらに涙腺崩壊。

トイレの個室で一人になると、うまく呼吸できなくなり、
「あ、やばい、過呼吸になるかも」
と思ってしまったら、目の前が白くなり、手が痺れてきました。

誰かがトイレに入ってきた音がしたので、個室から出ると、同期がいて、肩に担がれながら空き部屋に連れて行ってもらいました。

どうやら、顔が真っ青だったらしいです。
救外担当の看護師と医師が来て、血圧測定されて「あ、低いね」、酸素飽和度測定されて「あ、低いね」、必死に「普段から血圧低いですー」と言ったのを覚えています(笑)

午後はそのまま寝かされてました

一人で帰せる状態じゃないからここで休んでてねと副師長さんから言われて、無音の中で一人。
小学生以下だと怒鳴られ、過呼吸で動けないなんて情けなくなり、「看護師向いてないのかな」「こんなんで看護師やってていいのかな」なんて考え始めてしまう。
また泣けてくる。

今の私を知っている人からは、全く想像つかない姿だと思います。
よく言われます(笑)

準夜で出勤してきたプリセプターが、
「あいつにいじめられたの!?」
「言われたこと気にしなくていいから!」
と、私がミスしたと話しても、擁護してくれたのを覚えています。

翌日に、師長面談

何があったのかを聞かせてほしいとのことで、経緯を話しました。
「言われたことは全く気にすることはない」と言われ、
そして、衝撃の事実を知ることになりました。

その医師は、夜中に酔っ払って自宅に帰るのではなく救急外来に来て、そのまま寝たらしい。
そして、尿失禁したらしい。
医局長と師長からガッツリ怒られた後に、私が意に沿わないことをしたので、全ての吐け口になったと。

えっ?
え?????

すんごくいろんなこと考えちゃったのに。
酔っ払って尿失禁して怒られた吐け口?
なんと。
そんなことがあっていいのか。
衝撃すぎました。

今となっては、経験できて良かったことになった。

今となってはネタとして話せます。
当時は、身体的にも精神的にも苦しい経験でした。

なぜこんなことを思い出したかというと、最近、近しい人が過呼吸になって、その家族からSOSがあり駆けつけたことがありまして。
過呼吸を経験したことがあったので、気持ちがわかる。
看護師として適切な対応をすることだけでなく、自分自身も経験したことがあるからわかること、話せること、共感できることがあるんだなと、実感しました。

持病がありながら看護師をしている人、
精神的につらくなって休職している人、
自分の変化とうまく付き合いながら働き方を見つけた人、
その経験はすべて、ほかの人にはない個性のある看護師になる要素だったりするかもしれません。
リアルにその気持ちがわかるので、未経験の人よりも、相手のニーズに気付けたり、してほしいことやしてほしくないことの配慮ができたり、看護師としてとても大事な部分に活かされることもあると思います。

ほかの看護師と比べてどうとか、
思い描いていた自分の看護師像と違うとか、
何かと比較する必要は全くないんです。
リアルに経験したことを、相手に提供できる愛の要素にして、個性のある看護師になれるチャンスだと思っています。

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